MAKEYS | Life is Tech! MAGAZINE /news ライフイズテック最新情報を配信中 Tue, 22 Jan 2019 13:43:22 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.12 小説「君の膵臓をたべたい」の装画で脚光を浴びた、22歳売れっ子イラストレーターloundraw の原点 /news/makeys/makeys2161?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2161 /news/makeys/makeys2161#respond Mon, 23 Jul 2018 13:36:56 +0000 /news/?p=194 繊細で透明感のある色彩の絵は、様々な小説作品の装画やキャラクターデザインに起用されるなど、ジャンルを問わず活躍中のイラス…

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繊細で透明感のある色彩の絵は、様々な小説作品の装画やキャラクターデザインに起用されるなど、ジャンルを問わず活躍中のイラストレーターloundrawさん。

10代でデビューし、学生時代から数々の作品を手がけてきた売れっ子クリエイターの彼は、大学を卒業してから1年目の22歳。一見、順風満帆に見えるけれど、高校や大学など各節目で進路に悩んだことがあったそう。

『絵で食べていけるわけがない』。

そう考えたloundrawさんは、大学受験の際は美大を選択せず、大学卒業後も普通に就職するつもりでした。そこからなぜイラストレーターになる決意をしたのか、学生時代のことや創作活動について、お聞きしました。

 

褒められるのが嬉しくて始めた絵を”描く”ということ

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—loundrawさんがイラストを描き始めたきっかけはなんですか?

「小学校2年のとき、『名探偵コナン』の表紙を色鉛筆で模写したのが初めだったと思います。それなりに上手く描けて、同級生に見せて褒められると嬉しかったのでそれから描き始めました。小学生の頃はサッカーマンガを100Pも延々と描たりしてて(笑)」

—そうなんですね。では、本格的に絵を描くのに時間を費やし始めたのはいつ頃からなのでしょう?

「中学まではサッカー部で、小学校の夢もサッカー選手になることでした。ですが、やめてしまい、それからは絵を描くことに時間を割くようになったんです」

—その時はどんな絵を描いたのですか?

「中2になってからはもらったタブレットを使ったデジタルのイラストだけになりました。最初は女の子が描けなくて、ずっと男の子を描いていました」

—それは意外ですね!女の子の絵が代表的なイメージがありました。

「女の子を描くようになったのは、人にイラストを見てもらうことを意識するようになってからです」

 

「このままの決断でいいのか」。最後まで悩んだ高3の進路選択

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—中高生の頃に悩みはありましたか?

 

「人並みに悩んだのは、高校3年生の進路選択のときだと思います。理系の大学へ行くことは決めていて。当時の僕の人生観では美大を選択することはできなかったんです。

 

でも受験勉強をしている高校3年生の冬に『理系の大学で4年間、勉強だけをしていたらつらくなる』という思いに至って。すごく悩んで親に相談し、理系でありながら、デザインも学べる大学に進学することにしました」

 

—その後大学に入学し、学生の時プロデビューをしました。どのようなきっかけがあったのでしょう?

 

「インターネット上で作品を公開したことがきっかけだと思います。当時はsupercellさんをはじめ様々なアーティストが活躍していて、SNSからでもプロになれる可能性がありました。自分も投稿したいと思い、その積み重ねの結果、イラストを見ていただいた編集の方から連絡をいただきました」

※supercell・・・音声合成ソフト「初音ミク」を使った楽曲「メルト」がニコニコ動画で話題を呼んだ、ネットを中心に活動するイラストレーターやデザイナーがクリエイター集団。

 

—プロとして最初にお仕事をいただいたのはいつですか?

 

「大学生になってすぐの春に永田ガラさんの小説『星の眠る湖へ―愛を探しに―』の装画を依頼されたのがプロデビュー第1作でした」

※永田ガラ・・・日本のライトノベル作家

 

—そのときはどんな気持ちでしたか?

 

「自分のイラストにお金を払っていただけるのが新鮮で。できたらいいなと思っていたことが実現したのでとても嬉しかったです。書店という日常風景の中に自分の絵が並んでいるのがとても不思議な感覚でした。初めて見たときはすごく嬉しかったです」

 

—そこからお仕事も増えてきて、イラストレーターになりたいと思ったのですか?

 

「実は本格的になりたい、なろうと思ったのはここ1年くらいなんです」

 

—そうなんですか⁉

 

「はい。普通に勉強をしてきて普通に就職しようと思っていました。大学に入ってからも趣味でイラストは描いていて、1年生で初めてお仕事をもらったときは片手間でもいいから続けたいとは思っていました。

 

ただ、お仕事をいただいてはいたんですが、イラストレーターとしての仕事は未来永劫続くことが保証されていませんし、特に生活ができるほど報酬をいただくレベルには達していなかったこともあり、迷うこともなく普通に就職しようと」

 

—確かに金銭的なことを考えなければ、活動を続けていくのは難しいですよね。

 

「ところが大学4年生になるときに元電撃文庫でライトノベル編集者の三木一馬さんから色々とご提案をいただいたり、現在所属するTHINKRさんからマネジメントの話しをいただいたりと、この状況なら挑戦してみるのもいいのではないかと思いました。

 

僕が慎重な性格だからか周りの方々が後押ししてくれて。それから決意しました。なのでイラストレーターになりたいと思ったのは、ここ1年ほどのことなんです」

 

『この先にもっと楽しいことがあると思えること』が作品づくりの原動力

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—イラストレーターとして本格的に活動すると決意してから1年目とのことですが、loundrawさんの作品づくりの原動力はなんですか?

 

「『この先にもっと楽しいことがあると思えること』、これがモチベーションですね。

たとえば自分のイラストの活動が、今では書籍の装画やCDジャケット、アニメのキャラクターデザインなどへ徐々に移ってきています。どこかへつながって、自分を知らない新しい領域へ連れていってくれる、作品は自分の大事な船だと思っています」

 

大学の卒業制作として一人で個人制作したアニメ作品

 

中高生のときにしか感じられない感情がある。その貴重さをかみしめてほしい

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—イラストレーターを目指している中高生へ、アドバイスをお願いします。

 

「3つあります。

 

1つは、ちゃんと発表すること

僕も最初は恥ずかしかったんですけれど、人の目について知ってもらえないとやはり声をかけていただけません。

 

2つ目は、絵以外のことをたくさん考えるべき

イラストは社会の一部なので、依頼主が僕に頼んで“どういう人に何を伝えたいのか”、絵以外の部分、相手の考えていることをちゃんと聞くことが大切です。

 

3つ目は社会人としてちゃんとすること

これが一番大事かもしれません。イラストレーターは個人で活動するケースが多いですから、上司に指摘してもらえません。逆の立場でどういう人なら信頼されるかを考えるといいと思います」

 

—イラストを描くということだけでなく、仕事をする上では信頼関係が大切ということですね。

 

「色々と悩みはあると思います。でも、中高生のときに抱く感情の中には今の僕では絶対に感じられないものもたくさんあるんです。

その時間にとても多く費やしてしまったのは今思うとすごくもったいない。もっと学園祭などに参加していればよかったという思いがあります。

 

もちろん、後悔しないよう自分のやりたいことに全力を尽くすことは当然必要です。自分の人生が貴重なものであることをかみしめて、ふとした時には視線をあげて、たくさんインプットをしてほしいと思っています」

 

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今後は一人ではできないことを、たくさんの人と取り組んでものづくりをしていきたいと語るloundrawさん。笑顔で丁寧にインタビューに答えてくれた彼は、イラストレーターだけでなく、一人の人間としてとても素敵な方でした。

 

現在、約5年間プロとしてイラストレーターとして活動してきたloundrawさん初の個展が渋谷「GALLERY LE DECO」にて開催中。

 


個展のタイトル「夜明け前より君へ」には、進路などで悩んでいる中高生へ、

「生きいくって、これからもっと良いことがあるから頑張れる」と思ってもらえるよう、願いを込めているのだそう。

loundrawさんの作品が直接見れる貴重な機会。是非、来場してみてはいかがでしょうか?

 

loundrawさんの個展公式サイトはこちら

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中高生は恥を恐れず、どんどんと発信してほしい【市原えつこインタビュー】 /news/makeys/makeys2001?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2001 /news/makeys/makeys2001#respond Mon, 23 Jul 2018 13:35:28 +0000 /news/?p=188 市原えつこさんは、日本に古くから存在する土着文化や習慣、信仰などをテクノロジーと結びつけて作品にしているメディア・アーテ…

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市原えつこさんは、日本に古くから存在する土着文化や習慣、信仰などをテクノロジーと結びつけて作品にしているメディア・アーティスト。2016年の第20回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門で優秀賞を受賞したほか、総務省異能vationにも採択されています。

例えば、市原さんの作品のひとつ「デジタルシャーマン・プロジェクト」では、新しい弔のかたちを提案。ロボットに3Dプリントした顔を取り付け、さらに口癖やしぐさをプログラムに組み込んで、まるで故人が憑依したかのような演出を施しています。

「デジタルシャーマン・プロジェクト」
プログラムは49日間を過ぎると自動消滅するように設定されています。

また、「都市のナマハゲ – Namahage in Tokyo」では、秋田県・男鹿半島周辺で行われている伝統行事ナマハゲを都市向けに再解釈。各都市の「悪い子」(=しつけの必要な大人)を特定し、大晦日にセンシング技術とVR技術を駆使したマインドハックによる“しつけ”を施すというストーリーを構築して作品を制作しました。


 「都市のナマハゲ – Namahage in Tokyo」
本プロジェクトは、JETRO「オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査:文化を通じた機運醸成試行プロジェクト」として採択されました。

そんな数々のプロジェクトを手がけてきた市原さんですが、実はプログラミングを自分で組んだりすることはほとんどないそう。では、一体どのようにしてテクノロジーを駆使した作品を生み出しているのでしょうか?

 

自分でできないからこそ、チームを組む

—市原さんはご自身でプログラミングを組んだりすることはあまりないそうですね。

「基本的にはプランニングとディレクション、デザインがメインです。プログラミングに関しては専門家にお願いすることが多いですね。実は大学生の頃にプログラマーに憧れていた時期があって、本を買って勉強したりしていたんですけれど、プログラマーとして仕事ができるまでには至らず。

今はウェブサイトのコーディングができるレベルで。それも以前勤めていた会社で身につけたので、学生時代にライフイズテックのスクールがあったら絶対に通っていたと思います」

—できないからこそ、人を集める?

「実際、ひとりでできることってそんなに多くないですから。特に会社だといろんな分野のスペシャリストがいて、チームを組んで取り組むことの方が多いですよね。それと同じで、プロジェクトごとに最適な職能を持った人を見つけて制作するようにしています」

 

はじめは思いつきでも、徐々に作品の完成度を上げていく

—作品はどのように制作しているのでしょうか?

「実は思いつきで作ってみることが多くて。だから、最初はクオリティもすごく低い。でも、荒削りでも面白かったら発表したときにそれなりのリアクションを得ることができるんですよ。それである程度の手応えを感じたら徐々にブラッシュアップして、作品としての完成度を上げていくんです」

—その発表するというのは、具体的にどのような場所で行うのでしょうか?

「最近はYouTubeやTwitterなどのSNSや動画サービスにあげることが多いですね。そこで面白いとなったら、すぐに話題になるじゃないですか。だから、今の環境ってすごくいいですよね。売れないまま何年もコツコツやらなくても、ソーシャルメディアをうまく活用すればさっさと認知度を上げて、しかもお金も稼ぐことができる。だから、今、若い人たちはどんどんそういうものを活用していけばいいんじゃないかなと思います。女子高生が作ったアプリとか絶対に話題になりやすいし、使いたいですもん」

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これからは「個人」にファンがつく時代になる

—今の時代に高校生でいたかったですか?

「そうですね。私が高校生だった頃には現在ほどソーシャルメディアが発達していなかったですから。今なら都心に住んでなくてもインターネットを使って作品を発表することができますし、ノウハウを吸収するスピードも若い方が圧倒的に速いと思うんですよ。なので、才能を存分に伸ばせる環境があるなって。羨ましいかぎり。生まれ変わりたいですね(笑)。

これからの時代は、個人で発信している人たちにファンがついていくと思うんですよ。だから、恥を恐れず、若気の至りや勢いでも良いのでどんどん発信していってほしいですね」

 

昔はカッコ悪いと思っていたことも、離れて魅力に気づいた

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—市原さんが土着文化や信仰に興味を持ったのはどのようなきっかけがあったのでしょうか?

「私はもともと地方出身なんですが、広島とか愛知とか、わりと西の方を転々としていて、そこでその土地に根付いた文化にいろいろ触れる機会があったんですね。でも、中高生頃のときはカッコ悪いと思ってそういうものは敬遠していたんです。

でも、大学進学のときに上京して、一回自分の生まれ育った土地を離れてみたことでその素晴らしさに気づいたというか。それまで当たり前のように見てきたものを客観的に考えるようになったのが良かったんだと思います」

 

日本で受け入れられないことも海外ではフツウ

—いま注目している海外の文化はありますか?

「東南アジアが熱いですね。現地の文化は宗教とテクノロジーが自然に結びついていることが多くて。たとえば仏像の背後に電飾を施していたり。現在の私たちから見ると仏像はとても歴史のあるものに見えますが、実は当時の最新テクノロジーを駆使して作られているのではないでしょうか。それと同じで、常に宗教美術を技術でバージョンアップしていこうって考えが強いんだと思います」

—日本でやったら不謹慎って言われそうですけれど、違うんですね。

「日本だと宗教とテクノロジーを組み合わせたりすると胡散臭いと思う人が多いと思うんですけれど、特に東南アジアだと普通に受け入れられているんですよね。例えばタイでは、土着文化が最新のクラブカルチャーを組み合わせるムーブメントがあり、盛り上がってるみたいですよ」

—今後はそういった海外の文化にも視野を広げて活動していくのでしょうか?

「そうですね。海外を相手にしていけば、もっと大きな母数をターゲットにすることができるので。最近だとデジタルシャーマン・プロジェクトのフランス版を制作しています。向こうでは四十九日という概念がないから、それをどうやって別のものにしていくかとか、いろいろ模索中です。

でも、基本的には楽しんでもらえるようなものを作っていきたいだけなので、それを違う文化圏にどうやって伝えていくかを考えています」

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日本のみならず、世界へと活動の幅を広げていきたいという市原さん。まだ知られていない日本の文化をテクノロジーの力を使って広めていく。そのなかで、海外の人たちだけでなく日本人も、日本の新しい魅力に気づけることも多いに違いありません。

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18歳のピアニスト・牛田智大が考える理想の演奏家の姿とは? /news/makeys/makeys2195?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2195 /news/makeys/makeys2195#respond Mon, 18 Dec 2017 13:16:10 +0000 /news/?p=168   3歳でピアノを始め、若干18歳ながらプロのピアニストとして活躍している牛田智大さん。日本人ピアニストとして…

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3歳でピアノを始め、若干18歳ながらプロのピアニストとして活躍している牛田智大さん。日本人ピアニストとして史上最年少の12歳でCDデビューしてから今年で5年。あどけなかった少年は、心身ともに成長して充実の青年期を迎えました。

 

『トロイメライ~ロマンティック・ピアノ名曲集(2014年作品)』
音楽に関する知識は齢を重ねるごとに増し、それによって理想とする演奏にも変化が表れたと話す彼。一般的な18歳とは少し違う人生を歩んでいる牛田智大さんの“現在”について伺いました。

 

経験と共に変化してきた音楽に対する姿勢

—デビュー5周年を迎えて心境の変化はありますか?

 

「どうでしょう。5周年といっても音楽活動に大きな変化はありませんし、いただいた仕事をひとつずつやってきた感覚なので、あまり心境的なことは感じないですね。ただ、デビューしてからの5年間でいろんな経験をしてきて、それによって音楽に対する姿勢は変わってきたと思います」

 

—具体的にどう変わったのでしょうか?

 

「デビュー当時は“自分らしさ”をもっと出さないといけないんじゃないかと考えることが多かったのですが、最近はより楽譜に忠実に演奏したいと思うようになり、楽譜を深く読み込み、そのうえで自分の世界観を表現したいと考えるようになりました」

 

—そう思うようになったきっかけはあったんですか?

 

「特にこれといったきっかけはないのですが、仕事をしていくなかで段々とそう思うようになりました。もっと楽譜を深く読み込んで、伝統的な、アカデミックな解釈をしていけるようになりたいと思っています」

 

生まれつきなんでもできる”天才”とは違う自分

 

—12歳でデビューしたときから“天才”と評価されてきましたが、そう思われることに対してプレッシャーを感じることはありませんか?

 

「特にありません。天才って、どちらかというと生まれつきなんでもできて、努力をしていないという印象が強いと思うんです。でも、実際の僕は生まれつき何でもできた訳ではないですし、むしろ経験によって得たもので構成されています」

 

—長年やっていると悩みもありそうですが。

 

「音楽的なことに関していえば、それは日常茶飯事です。曲によって表現の仕方が異なり、その作品や作曲年代のスタイルや伝統によっても色々な可能性があるので、自分にとって新しい作品に取り組むたびに四苦八苦しています。永遠に正解が見つからない作業ですから…。でも、技術的な面は練習時間に比例していくので、できるようになるまで練習します」

 

—作曲に興味はないのでしょうか?

 

「作曲のプロセスを学ぶことは楽譜を読み解くのに役立つので勉強はしています。ただ、専門的にやるつもりは今のところありません」

 

—それはなぜですか?

 

「作曲には作曲のプロの方々がいますし、自分が書かなくても素晴らしい作品を書いてくださる方々はたくさんいらっしゃるので、そういった方々の作品をできるだけ演奏したいと思っています。

 

昔は、作曲家はみんな演奏家も兼ねていました。しかしその後”演奏家”と”作曲家”、それぞれに職業が分かれたのは、作曲家自身が演奏するよりも演奏家がその作品を客観的に解釈したほうが、聴衆にその作品の良さがより伝わる演奏ができるからだと思っています。僕は作曲家にとってよりよき演奏家でありたいと思っています」

 

高校生でありピアニストでもある生活

 

—現在は高校3年生ということで学業も忙しいと思うのですが、ピアノとの両立はどうしているのでしょうか?

 

「努力はしているのですが、実際できていない部分もあります。ほとんどの時間をピアノに費やし、余った時間を勉強にあてているような状況で。それこそ徹夜してレポートを書いたりすることもあります」

 

—1日のうちどれくらいピアノと向き合っているのですか?

 

「学校がない日はもう1日中ですね」

 

—日常の中にピアノのある生活が当たり前になっているんですね。

 

「そうですね、ピアノがない生活は考えられません。それこそ生活だけじゃなく、体の一部のような気持ちでいます」

 

—今は何を目標にしているのでしょうか?

 

「今年はいろんなコンチェルトを勉強しています。ピアニストとしてコンチェルトのレパートリーの幅はとても大切ですから…。また、ソロの作品では、これからはバッハとショパンを多く勉強したいと思っています。どちらもとても難しい作曲家で、習得するのにとても時間がかかりますが、一生をかけるつもりで勉強したいと思っています。あとはそれを次の世代に引き継いでいくことも考えています」

 

—すでに次世代の音楽家たちのことまで考えているのですね。

 

「クラシックは伝統芸能です。

歴代の偉大な音楽家が築いてきた伝統があり、それを受け継いで次代に継承していかなければならないと感じています。もちろん今はいろんな人から学ぶ時期ですが、一定の段階になったら学びつつも次の世代に伝えていきたいと思っています」

 

 

インタビュー終了後に「進路はどうするんですか?」と問いかけると、「まだ迷っているんです」と答える牛田さん。その表情は進路に悩む一般的な高校3年生と同じでした。誰にでも迷いの時期はあって、それを乗り越えた先に新しい可能性がある。牛田さんにはこれからもっと大きな花を咲かせてほしいと感じました。

 

牛田智大さんの最新情報はこちら

牛田智大さんの公式Facebookページはこちら

 

取材協力:ヤマハ銀座スタジオ

 

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中央展最優秀賞を受賞した望月さんの「絵をずっと好きでいたい」気持ちが生んだ新しい選択。 /news/makeys/makeys2030?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2030 /news/makeys/makeys2030#respond Mon, 27 Nov 2017 13:29:45 +0000 /news/?p=180 「自由だから、グラデーションを描くのが好きです」——そう話すのは、はにかみ屋さんで自分でも緊張しいだという望月海希さん、…

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「自由だから、グラデーションを描くのが好きです」——そう話すのは、はにかみ屋さんで自分でも緊張しいだという望月海希さん、高校3年生。第27回中央展東京都高等学校文化祭美術・工芸部門で、東京都教育委員会賞(最優秀賞)を受賞されました。

 

夏の暑い日、受験勉強の忙しい合間を縫ってインタビューに答えてくれた彼女。美術部を引退した今もときどき息抜きで絵を描いているそうで、紺色の靴下には白い絵の具がついていました。

 

そのときに関心のある人間社会やテーマ性のある題材を選ぶ

最優秀賞を受賞した「耀う夜明けを夢見るか」

 

—最優秀賞おめでとうございます。受賞されたときのお気持ちはいかがでしたか?

 

「ありがとうございます。ただただびっくりしました。今まで応募の経験もあまりありませんでしたし、自信はなかったので受賞できないと思っていました。受賞を知ったときは、がんばってきたので嬉しかったです」

 

—夕日とスラム街を題材にしているそうで。この絵を描いたきっかけは?

 

「学校帰りに自宅の近くでたまたま見た夕日がとてもきれいで、この景色を描きたいと思ったのがきっかけです。夕日の周りには、かつてテレビのドキュメンタリー番組で見たスラム街を組み合わせました」

 

—スラム街を描いた理由はなぜでしょう?

 

「スラム街はもともと街の雰囲気に興味を持っていたんです。日本には絶対にない、生きている感じが好きで。日本だと自分が住んでいるご近所の方のことをあまり知りませんが、スラム街は隣人や人との繋がりを感じて、そこに魅力を感じます」

 

—海希さんの作品の特徴は、ご自分ではどういうところだと思いますか?

 

「そのときに関心を持っていた社会問題やテーマ性のあるものを、選んで描いているところです。絵を通してあるメッセージを伝えたいというよりも、ただ自分の興味があることを描きたいと思っています。

 

あとはグラデーションの空を描くのが好きです。自由に、何の色を付けるのもアリなところに惹かれます。また、汚れや年季の入ったものの質感を出すのも好きです。自分の性格は細かくて几帳面なので、絵も細かく描いちゃいますね(笑)」

 

大きなパネルに描かれた銃とグラデーションの空が印象的な望月さんの作品

 

真似をしながらずっと描き続け、漫画家に憧れた時期も

 

—絵を描くことはどういうところが好きですか?

 

「自分の好きなように作れて、目に見えない音楽と違って絵は形になるところが好きです。それにもともと団体競技が苦手で。絵なら絶対に個人競技じゃないですか(笑)」

 

—昔から絵を描いていたのですか?

 

「手当たり次第、チラシの裏などに漫画や、なぜか形が好きでよくメロンを描いていましたね。あと小学校5、6年生では少女漫画のキャラを模写して描いていました。休み時間に絵を描いていると周りに人が集まってきて注目されたり。ものごころがついたときから、ずっと描いていたこともあって、絵の成績はよかったです」

 

 

—中学生のときも美術部?

 

「はい。中学校の美術部では漫画を描いてもよかったので、主にギャグ漫画を描いていました。当時は漫画家の真嶋ヒロさんが好きで、よく真似をしていました」

 

—漫画家にはなりたいとは思わなかったのですか?

 

「漫画家になることは憧れてはいたんですが、なれる自信はなかったです。無理だというよりも、もっと現実を見ましょうという雰囲気が周りにあって。漫画家を目指すことはありませんでした」

 

高校からは、美術部として学校行事に参加する機会が増えた

 

—中学と高校の美術部で違いはありますか?

 

「中学生まではほとんど漫画を描いていたのですが高校に入ってからは、油絵やアクリル画に取り組むことがメインで、描く素材自体が中学校とは全く違いました。

 

活動は週4日間で、全部員を合わせると13人ほど。みんなで仲よくおしゃべりをしながら描いています。部の雰囲気自体は、上下関係があまりなくてフランクで、中学の頃と変わりません。スプラトゥーンなどのゲームや面白い先生、たまに恋愛やイケメンなどの話をしています(笑)」

 

—高校は生徒主体の学校行事が多い分、美術部として関わることが増えそうですよね。

 

「そうですね。高校に入ってからは作品を人に見てもらう機会も増えたと思います」

 

—美術部はどんな作品を制作するんですか?

 

「毎年夏休みには合宿があり、東京の青梅市で3泊4日して、秋の文化祭で展示するための風景画を1人1枚描きます。 それ以外にも、部でお揃いのTシャツをつくったり。

5月の体育祭ではみんなで、畳2畳分ほどの旗に『九尾の狐』という妖怪を描きました」

 

望月さんが描いた文化祭のポスター

 

絵の道と研究者の道。受賞後に気持ちがかなり揺れ動いた

 

—美術部と勉強の両立で悩むことはありませんでしたか?

 

「勉強面はずっと悩んでいました。今まであまり勉強をしてきませんでしたし、周りがとても優秀なので負い目も感じます。一瞬、美術部をやめようかと思ったこともありましたが、絵を描くことはとても大切なことなので、やはりそれはできなくて続けました」

 

—これから受験だそうですが、進路はどういう方面に進みますか?

 

「今は遺伝子に興味を持っていて、そういう分野の大学へ行きたいです。将来は遺伝子や人体関係の研究者になりたいと思っています」

 

—美術関係に進まないのですね。

 

「今回の絵を受賞したタイミングが12月の進路を決めなくてはいけない時期だったので・・・かなり迷いました。冬休み中の1ヶ月間、絵と生物学の間でずっと行き来して揺れていたんですけど、悩んだ末に生物の道へ進む決心をしました」

 

—それはどのような理由があったのでしょう?

 

「絵を仕事にすると嫌いになりそうっと思ったからです。嫌いにはなりたくない、それだけは避けたいと思って絵の道へ進むことはやめました」

 

—では大学に入ってからはどのように絵を続けますか?

 

「あまりSNSのことは知らないんですけど、大学に入ったら趣味として描いた絵をソーシャルで発信したいです。

 

インスタグラムはちょっと自分の指向性と合わないのでやっていませんが、Twitterなら今でも鍵アカ(鍵をかけた非公開アカウント)で気晴らしにちょっとだけ絵の投稿をしていますし、大学へ入ってからもそれは続けたいです。作品を見た知らない方からコメントで「綺麗ですね」「かっこいいですね」などと言われるのが嬉しいんです」

 

 

「初対面は苦手」という彼女は、恋愛の話になると顔を赤らめながらも、自分自身に嘘をつかないようとても丁寧に言葉を選んで答えてくれました。生物と社会問題と絵、一見相容れない興味にも思えますが、人に伝えるのが苦手という彼女は、絵や遺伝子など確実に実存し伝わるものに関心があるようにも思えました。

 

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中高生のアプリの祭典!アプリ甲子園2017決勝戦目前のファイナリストインタビュー /news/makeys/makeys2250?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2250 /news/makeys/makeys2250#respond Wed, 11 Oct 2017 13:30:54 +0000 /news/?p=183 アプリ甲子園とは? アプリ甲子園は、2011年にスタートした中学生&高校生のためのスマートフォンアプリ開発コンテストです…

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アプリ甲子園とは?

アプリ甲子園は、2011年にスタートした中学生&高校生のためのスマートフォンアプリ開発コンテストです。

中高生が開発したオリジナルのアプリケーションを、『企画力×実装力』を軸に審査を行い、優秀な作品には「最優秀賞」「特別企業賞」また本年度から「総務大臣賞」が授与されます。

受賞者は大会終了後、毎年多くのメディアで取り上げられるなど注目度も年々高くなっています!

MAKEYSでは今回「アプリ甲子園2017」多数の応募の中から一次選考、二次選考と厳しい審査を勝ち抜き、ファイナリストに選ばれた10組にインタビューしました!

アプリ制作時から決勝大会までの過程や意気込みはもちろん、プログラミングを始めたきっかけなどを独占インタビュー。

アプリ甲子園2017ホームページはこちら

https://www.applikoshien.jp/

アプリ甲子園ファイナリストインタビュー

Vol.1 内山 史也さん
Vol.2 西林 咲音さん
Vol.3 間山 千寛さん
Vol.4 藤本 結衣さん
Vol.5 柴原 佳範さん
Vol.6 菅野 晄さん
Vol.7 山口 響也さん
Vol.8 西村 佳之さん
Vol.9 藤田 麻里さん
Vol.10 関谷 恒甫さん・石田 薫子さん

アプリ甲子園ファイナリストインタビュー| Vol.1 内山 史也さん

 

内山 史也|横浜国立大学教育学部附属横浜中学校
作品名:Drying Assistant

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

学校で去年の夏、Life is Tech ! のキャンプの広告をもらって、IoT入門コースを受講したことがきっかけで、ITで自分の思考を自由に形にできることの非常に大きな恩恵や可能性に気づいたからです。

—いつからプログラミングを始めましたか?

去年の10月から、本格的にAndroidアプリの開発を始めました。

—大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

Life is Tech ! でアプリ甲子園を知り、アプリ甲子園のホームページを見たところ、歴代の決勝大会進出作品の技術やアイデアの素晴らしさに感動しました。自分もこのような独創性のある素晴らしい作品を作り上げたい、と思い応募しました。
去年の秋にアプリ甲子園出場を目標に掲げ、さらに半年前にはアプリ甲子園優勝を目指して開発を続けてきました。

—今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

皆さんは、洗濯物を取り込み忘れてしまうことを経験したことはありますか?
そんなことにならないために作ったアプリが「Drying Assistant」というIoTを使ったAndroidアプリです。主な機能としては、洗濯物を干すと温湿度や洗濯物の水分量から乾燥時間を予測し、洗濯物が乾いたら通知が来る、というものです。他にも、毎日干すと天気に合わせたスタンプがもらえたり、雨が降ってきたら通知が来る機能など、より多くの人が楽に、そしてより便利に楽しく家事ができるアプリ。それがDrying Assistantです。

—アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

IoTということで、ArduinoをインストールしたWi-Fiモジュール付きマイコンを動かすための新しい言語を学んだり、FireBaseというクラウドサービスの使い方など、たくさんのことを学びました。それに加え、ハードの半田付けも初体験でしたし、スタンプの製作、さらには大量のデータ処理のニーズに対してPCのスペックによる作業遅延に度々悩まされました。
あと、使う方がストレスなく簡単に使えるための工夫としてハード(洗濯物を干すハンガー)の形状やソフトにおけるデザインの改良などで苦労しました。
今回のアプリ開発は、上記のような大変だったことはありましたが、このプロセスを通じて様々なことを学ぶことができてとても良かったです。

※IoT・・・「Internet of  Things」の頭文字を取った単語。日本語では一般的に「モノのインターネット」と呼ばれ身の周りのあらゆるモノがインターネットにつながる仕組みのことです。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

私は、仮にそのアプリによって大きく社会が変化するような、「量」はあまり重視していません。それより、使ってもらえる方々が、少しでも喜んだり助かったりするようなアプリを作る、ということを目指しています。
今回、それに直結するように、「日常生活」という観点に着目してこのアプリを開発しました。今後もこのようなことを、アプリ開発で重視したいと思います。

—アプリ制作以外で趣味などありますか?

スポーツでは水泳やダンス、スキーが好きで、あまり早くはありませんが水泳は4泳法をマスターしています。他にも絵を描いたり音楽を聴いたりすることが好きです。

—アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

アプリ開発では、指示した通りにアプリが動くので、様々な状況を考え正確さを保持しつつ論理的に動作の内容を考えなければなりません。なので、いかに効率よく物事を進められるか、ということがプログラミングだけでなく普段の生活でも考えられるようになりました。
そして、アプリを「使う側」から「作る側」になったことで、画面の中にある無限の可能性、そしてIoT、ARなどのテクノロジーによる画面の外にある無限のITの可能性に気づいたことが一番良かったです。

—将来はどんなことをしたいですか?

実は、小学生の頃に何年か劇団に所属していて、演劇をすることの価値や多様性、そして創造性に惹かれました。
また、今はプログラミングをしていて、自分の思考を自由に形にできることの非常に大きな恩恵や可能性に気づきました。
将来は、ITツール・ITスキルを活用した映像俳優になりたいです。

—尊敬しているクリエイターはいますか?

今、池澤あやかさんという女優業と共にプログラマーとしても活躍している方を尊敬しています。私は、演劇とITを融合させ新たな可能性を切り開きたいです!

—最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

私は、ずっと、ずっと目標に掲げてきた「アプリ甲子園優勝」という「夢」を「現実」にするチャンスをいただきました。決勝でチャンスをものにして、この機会が自分にとって、とても大切な経験になるように精一杯頑張ります‼

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー| Vol.2 西林 咲音さん

西林 咲音|品川女子学院高等部
作品名:Calm

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

Life is Tech ! のサマーキャンプへの参加がきっかけです。

いつからプログラミングを始めましたか?

中学2年生の夏からです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

自分の作ったアプリを多くの人に知っていただきたかったからです。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

持病の人が、毎日の不安を少しでも軽減させて、日常に落ち着きを得られるアプリを制作しました。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

このアプリは「不安を軽減する」ことを目的としているので、ユーザーの気持ちを明るくし、ストレスフリーな毎日を送ってもらうにはどのようにしたらよいのか考えるのが大変でした。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

ユーザーにアプリの意図を伝えられるよう意識しています。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

タイピングゲームにはまっています!

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

自分の視野が広がり、たくさんのすごい人と関わりを持てたことです。

将来はどんなことをしたいですか?

ITの力で私にしかできないすごいことがしたいです。

 最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

すごい方たちと肩を並べて戦えることを心から誇りに思ってます!頑張りたいです!

 

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー| Vol.3 間山 千寛さん

間山 千寛|宮城県工業高等学校
作品名:ReStudy

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

高校入学後、情報研究部という部活動に入ったことがきっかけです。

いつからプログラミングを始めましたか?

高校1年生からです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください。

ウェブサイトでアプリ甲子園の紹介を見て、応募しようと考えました。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

学校や塾などで配られるプリントを使って、簡単に復習ができるアプリを制作しました。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

どのような機能を実装すれば良いか悩んだことです。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

多くの人に喜んでもらえて、役に立つアプリを作ることです。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

特にありませんが、強いてあげるとパソコンを改造することです。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

このような大会に出る機会が増えたことです。

将来はどんなことをしたいですか?

情報系のシステム開発に携わりたいと思っています。

 最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

全力で頑張ります!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.4 藤本 結衣さん

藤本 結衣|東京都立両国高等学校
作品名:メモリーカプセル

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

中学のコンピューター研究部に入部した時にCode Girlsを紹介されて、参加したのがきっかけです。

いつからプログラミングを始めましたか?

Code GirlsでのiPhoneアプリ開発体験

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

Life is Tech ! のスクールで勧められて応募しました。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

タイムカプセルをどこにでも埋めることが出来るアプリを制作しました。埋めた場所に行くことでカプセルの中身を見ることができます。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

位置情報の扱いが難しかったです!

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

使いやすさ。どんな機能がついていたら便利か考えるようにしていました。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

アニメを見たり漫画を読んだりするのが好きです。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

アプリ甲子園の一次を通った時と二次を通った時に「応募してよかった」と思いました。

将来はどんなことをしたいですか?

プログラマーになれたらいいなと思っています。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

ここまで来たからには賞を狙いたいです!アプリの魅力を最大限に伝えられるように頑張ります!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.5 柴原 佳範さん

 

柴原 佳範|渋谷教育学園渋谷高等学校
作品名:DayTree

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

Life is Tech ! のサマーキャンプへの参加がきっかけです。

いつからプログラミングを始めましたか?

中学1年生からです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

これまでに自分で作ってきたアプリを、多くの人に知ってもらう絶好の機会だと思ったからです。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

日々の出来事やふと思いついたアイディアを日記のように記録できるアプリを制作しました。継続するキッカケを作るため、新しいエントリーを追加するごとに画面内の森に少しずつ木が増えていき、ユーザーのモチベーションが上がります。

 アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

ユーザーの気持ちを考えながら開発することです!

アプリ制作以外で趣味などありますか?

デザインとサイクリングが趣味です!

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

アプリ制作を通じていろんな人と出会うことができました。

将来はどんなことをしたいですか?

モノづくりをしたいです!

尊敬しているクリエイターはいますか?

落合陽一さんです!

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

自分のアプリについてうまく伝えていきたいです!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.6 菅野 晄さん

菅野 晄|早稲田実業学校初等部
作品名:回一首

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

お姉ちゃんがプログラミングをやっていて、カッコよかったからです。

いつからプログラミングを始めましたか?

小学校2年生から始めました。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

お姉ちゃんを越えたいと思って応募しました。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

百人一首をテーマにしたカジュアルゲームです。短時間でのプレイが可能で、ルールや操作方法も説明書を読まなくても把握できるほどシンプルな、誰でも簡単にできるゲームです。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

文字の回る速さと上がる速さのバランスを調整するのが大変でした。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

自分がそのゲームアプリで楽しめるかどうかを大切にしています。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

サッカーです。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

お友達や家族にすごいねと言われたときによかったなと感じます。

将来はどんなことをしたいですか?

コンピューターを使って人の役に立つものを作りたいです。

尊敬しているクリエイターはいますか?

お姉ちゃんです。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

アプリ甲子園の最年少優勝者になれるように頑張ります!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.7 山口 響也さん

山口 響也|三田国際学園高等学校
作品名:Photo Disguiser

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

Mac FanにLife is Tech ! のキャンプが載っていて興味を持ったことがきっかけです。

いつからプログラミングを始めましたか?

中学2年の夏休みからです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

2年前から存在だけは知っていて、良いアプリを思いついたら応募したいと思っていました。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

iPhoneの標準の写真アプリ内で、写真を別の写真へと偽装して隠すことができるアプリです。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

少しマイナーな機能で、英語ですら記事が少なかったことです。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

自分が使いたくなるかどうかという事です。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

お菓子作りが趣味です。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

ネットで調べる力がついた事です。

将来はどんなことをしたいですか?

決まっていないですが、英語を使う仕事かプログラマーをしたいです。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

最下位にはならない様に頑張ります。

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.8 西村 佳之さん

西村 佳之|慶応義塾湘南藤沢高等部
作品名:Nekt

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

ハリーポッターの世界では、魔法の力で世界をどうにでも変えられる。もし僕がその世界にいたら、死ぬ気で魔法の修得に取り掛かると思います。僕らが住む世界はITの世界で、生活の様々なベースにITが関わっています。つまり、ハリーポッターの世界における魔法のように、ITを使いこなすことができれば世界を変えられる。そのITの一番基本となるのがプログラミングだと思い、プログラミングを学ぼうと思いました。

いつからプログラミングを始めましたか?

高1(2015)の終わりからです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

もともと、アプリ甲子園の存在も知っていて意識もしていたが、実際に応募しようと思ったのは、Life is Tech ! のメンターに勧められたからです。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

今回僕が作ったNektはSNSで、スケジュールを共有できます。ただ、共有できるのはお互いにスケジュールを共有したいと思っているユーザー同士のスケジュールだけで、勝手に他の人のスケジュールを見ることはできません。暇な日はスイッチをオンにする、ワンタップでセットできます。友達とお互い暇な日には遊びに誘うリクエストを送れる他、イベントを作成し、友達に参加してもらうこともできます。他にも普通のSNSのようにプロフィール写真やカバー写真、ひとことも追加/変更できます。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

今回作ったアプリが初めてのアプリで、SNSの機能やプライバシーの考慮しなくてはいけませんでした。何度も0から作り直したのが大変でした。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

UIやUXにおいてはもちろん、そもそもアプリにユーザーのニーズがあるのか知るために、周りの人に何度もテストしてもらっています。他にもアニメーションなどの細かいところも手を抜かずに作っています。
※UI・・・ユーザインタフェース (User Interface) の略語。コンピュータやスマートフォンを操作するときの画面表示、ウインドウ、メニューの言葉などの表現や操作感のこと。
※UX・・・ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略語。ユーザが製品・サービスを通じて得られる体験のこと。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

読書は結構します。他には今は起業がしたくて、そのための活動をしています。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

起業志望の人たちや同年代の人と会うと、自分で作りたいと思ったものを作れるという能力を持っていて本当に強いと思います。何か欲しいものがあったときに「誰か作ってくれないかなあ」ではなく、「よし僕が作ってやろう」と使命感をもって活動できることに強みを感じます。

将来はどんなことをしたいですか?

まだ将来何をしたいのか具体的にはわかりませんが、まだまだ人は幸せになれると思っているので、そのための商品もしくはサービスを提供したいです。今は働くという意味をより深く理解するためにも起業し、1から会社のあり方やユーザーが本当に必要としているものを考えていきたいです。

尊敬しているクリエイターはいますか?

クリエイターなのか際どいですが、Steve Jobsと孫正義さんを尊敬しています。他にも本田圭佑さんの考え方も尊敬しています。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

絶対勝ちます!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.9 藤田 麻里さん

 

藤田 麻里|日本女子大学附属高等学校
作品名:SHINDo

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

Life is Tech ! のキャンプでアニメーションを学んでいたのをきっかけに、スクールでもiPhoneアプリのプログラミングを学ぼうと思いました。

いつからプログラミングを始めましたか?

1年半前ぐらい前からです。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

スクールの同じ班のみんなと一緒に応募しよう!ということになったので…

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

キャラクターが予定を管理してくれる作業効率化アプリです。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

今までずっとアニメーションを専攻してきたので、全くコードがかけないんです…。未だにコードを書くのが苦手で。いろんな人に頼りっぱなしです。
あと、アプリ甲子園自体がテストに丸かぶりしてしまって。今も参考書片手にアンケートに回答してます…とほほ。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

負けん気といいますか…とにかく負けず嫌いで反骨精神で生きているような人間なので、何を言われても闘志を燃やしているんですけど、それがあったからこそ、ここまでこれたような気がします。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

絵を描くことと動画を作ること…造形とかもやってみたいです。多趣味というか、いろんなことをちょっとずつかじっています。いずれは極めていきたいです。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

自分を表現できるツールが増えたこと…ですかね? コードを書くのが多分誰よりも苦手なんですけど、それでも何か作るのが好きなので。

将来はどんなことをしたいですか?

ものづくりやデザインに携わりたいなぁと、まだ決まってないんですけどふわふわと考えています。

尊敬しているクリエイターはいますか?

たくさんいます!まとめきれないんですけど、イラストを描かれる方だとか音楽を作られる方とか…。amazarashiさん、安部公房さんとかが好きです。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

ここまで来ちゃって正直驚きを通り越して笑っちゃうレベルです。多分決勝進出者の中でもかなり異質な方だと思うんですけど、慢心せず気を引き締めて頑張ります!うおおー!

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アプリ甲子園ファイナリストインタビュー | Vol.10 関谷 恒甫さん・石田 薫子さん

関谷 恒甫・石田 薫子|徳山工業高等専門学校
作品名:天動説と地動説

プログラミングを始めたきっかけを教えてください

ゲーム関係の仕事に就きたいという思いで工業高等専門学校に入ったのが大きなきっかけです。僕の学校には「ニューメディア部」という、ゲームやイラスト、動画、3DCGといった、メディア作品を作る部活動があり、そこで1年生の9月頃に文化祭の出し物としてゲームを作ろうと言われ、そこからプログラミングを始めました。

いつからプログラミングを始めましたか?

プログラミングの授業が高校1年生の4月から始まったので、そのときからです。授業外でプログラミングをしたのは高校1年生の9月で、文化祭の出し物であるゲームが初めてでした。
高校入学前は、インターネットで「ゲームの作り方」と調べてもそこに書いてある英語の文が理解できませんでした。しかし、プログラムの基礎知識を学んでからは、大まかな流れや意味がわかるようになっていって。どんどん応用して(授業で習ったものと)別のものを作れたときはとても嬉しかったことを覚えています。

大会に応募しようと思ったきっかけを教えてください

正直にいうと、もともとは開発チームを率いてアプリを企画し、別の大会へ応募したのですが落選してしまいました。 しかしこれで終わらず何か開発しようということで、アプリに関する大会を調べているうちに、友人からアプリ甲子園への出場を勧められて応募しました。

今回のアプリ甲子園ではどのような作品を制作しましたか?

地球に降ってくる隕石をオゾン層にうまく当てて、地球を隕石から守るエンドレスディフェンスゲームです。360度のジャイロ操作で、宇宙を隕石ごと回したり、地球を回したりできる、2つの相反する操作感が特徴です。電磁コンパスではなくジャイロセンサーを使用しているため、端末の向きに制限はなく、どんな体勢でもどんな向きでも楽しんでいただけます。

アプリを作っていて、大変だったことはありますか?

ジャイロセンサーの実装です。ジャイロセンサーから値を受け取る方法が、調べたところいくつかあり、アプリでやりたいことをできるようにするためにはどの方法を採用して、どう活用すれば良いのかを検討するのに1番苦労しました。この作業を行うのが初めてだったから余計に苦労したというのもあります。

ジャイロセンサーは、「角速度センサー」とも呼ばれ、回転や向きの変化を検知するセンサー。

アプリを作成する上で大切にしていることはありますか?

処理やオブジェクトが多重に実行または作成され、不必要にアプリが多くの容量を占拠することや、負荷がかかってアプリが落ちてしまうということがないように、配慮した設計、開発をすることです。

アプリ制作以外で趣味などありますか?

サイクリングです。立ち漕ぎをせずに座ったまま坂道を登るのが得意です。

アプリ制作をやっていて、よかったな、と思ったことはありますか?

自分が作ったゲームアプリをプレーしている人だけでなく、それを見ている周りの人も楽しむことによって笑顔の輪が広がったり、細かく作りこんだ部分まで気づいてくれて褒められたりしたときに、アプリ制作していてよかったなと思います。

将来はどんなことをしたいですか?

したいことはたくさんあります。ゲーム関係からいうと制作会社に就き、新しいゲームの企画立案から開発まで全部することや、昔流行ったものを新作のゲームと関連づけて、再度プチブームを起こすこと。あとはゲームを端末単体で完結するのではなく、他のものをゲームの外部便利装置として関連づけることで、こどもの発想力やものづくりの力を目覚めさせることに貢献したいです。
それ以外でいうと、セキュリティについて勉強し、各社のサーバーのセキュリティの向上に貢献したいと考えています。セキュリティを破ろうとしてくる相手を逆に追跡して、犯人を特定できるようなホワイトハッカーになりたいです。
そして将来の一番大きな目標は、世界から求められる人間になることです。

尊敬しているクリエイターはいますか?

アクワイアの高野康太さんです。スマートフォン用のゲームであるディバインゲートは、尖った世界観と、それに合う操作性のゲームで、スタイリッシュをテーマに全てが作りこまれています。私も常識や流行にとらわれない、尖った発想と、それを貫き通した開発や企画をしたいです。ユーザーとの密な関係を持っているところもすごいと思います。

最後に、アプリ甲子園の決勝への意気込みをどうぞ!

他のファイナリストが制作したアプリがかなり素晴らしいもの揃いですが、自分のアプリもアピールポイントをしっかりと示せるよう、プレゼンテーションを頑張ります!他の開発者と会って話をするのも楽しみです!

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決勝大会はまもなく!

【日時】
2017年10月15日(日)開場12:30 開演 13:00
※イベント終了時刻は17:30を予定しております。
【会場】
D2C本社 D2Cホール(東銀座)

中高生のアプリ開発の頂点が決まる瞬間にぜひお立ち会いください!

観覧のお申込みはこちら

https://www.applikoshien.jp/viewer/

アプリ甲子園2017 決勝大会の様子を生放送配信!

https://freshlive.tv/applikoshien/51859

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美術やアートをやりたい中高生へ。「選択肢はいっぱいあるよ」水野しずさんインタビュー /news/makeys/makeys2420?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2420 /news/makeys/makeys2420#respond Tue, 10 Oct 2017 13:34:26 +0000 /news/?p=186 時代にふさわしいアイドルを発掘するオーディション『ミスiD2015』でグランプリを獲得し、イラストレーターやモデル、展覧…

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時代にふさわしいアイドルを発掘するオーディション『ミスiD2015』でグランプリを獲得し、イラストレーターやモデル、展覧会のキュレーターなど、多彩な顔を持つ水野しずさん。2017年からは、多種多様なパフォーマンスを創り出すアート集団「カリスマサイド」の主宰としても活躍しています。さまざまな形でアウトプットし続ける水野さんに、学生時代のことや表現活動について考えていることを語ってもらいました。

絵とわたしのカンケイ

インタビューが始まると、クロッキーとペンを取り出して、何やら絵を描きだした水野さん。息をするように絵を描いているという感じです。絵を描くことは、水野さんにとって生きていることの一部のよう。

―物心ついたときから絵は描いていたんですか?

「具象的なものを描けるようになったのは、けっこう大人になってからです。幼少期は抽象的なものばかりを描いていました。まわりの子がお姫様の絵を描いたり、お城の絵を描いたりするという感覚が理解できなくて。小学生の時は鳥の絵をよく描いていましたね」

―鳥が好きだったんでしょうか?

「鳥はもしかしたら自由なんじゃないかなと思っていて、空想上の鳥を描いていました。自分の概念上の鳥を大事にしていたんですよね。でも、ある日、ドラクエIIIをやっていたら、神様から『鳥は自由だと思いますか?』っていう質問をされて、考えさせられたんです。それで、『あ、鳥は自由じゃないかもしれない』って思って、あまり鳥を描かなくなりました。他にも、森林とか自然の絵とかを描いていましたね」

―中高生のころもイラストや絵を描くなどの創作活動はしていたんですか?

「そうですね。中2か中3くらいのときに、想像してみたんですよ。自分が将来的にどうなるかを。自分を客観視して想像したときに、普通に働ける想像が全然できなくて…。ああ、このままだと自分は両親に教育を受けさせてもらっている期間はいいけど、それが終わったら病院か墓地が刑務所しか行くところがないんじゃないかって(笑)。本当に突き詰めて考えていったらそうだなと思って。その時から、一般的な会社員とかじゃないゴールを目指していかなきゃいけないんだって思いました。そんなときに、友達にすごく絵が上手な子がいて、彼女は美術系の高校に行ったんですね。自分も美術系の高校いいなって思ったんですけど、行きませんでした。自分の絵を他人に見せたことがあまりなくて、表現したものを人に見せるのはおこがましいことだと思っていたんです」

インターネットの住人になりたい

―絵を描くこと以外に学生時代はどんなことに興味がありましたか?

「インターネットですね、趣味は。小4の時にコンピュータークラブに入って。田舎だったので、まだインターネットが普及していなかったんですけど、自分には想像もつかないような人間がいることを知って視野が広がりました。それと、インターネットだと目的のある会話しかしないんですよね。学校ではみんなけっこう同じ話しかしてない中で、インターネットでは専門用語がすごく多かったり、独自のプロトコルみたいなものがあったりする会話をしていて、すごくクールで素敵だなと思ったんです。自分もそういうクールな人になりたいと思って、インターネットに住んでいようという気持ちになりました」

―「インターネットに住む」とはどういうことでしょう?

「自分の場合だけかもしれないですけど、幼少期って心の場所がわりと現実じゃなかったりすると思うんです。住もうと思えば、ゲームや本の中に生きることもできる。だったら、自分はインターネットの中でホームレスになろうと思って。感覚的にインターネットって定まった住所があるものではないと思っていたんですよね。だから2011年くらいまでSNSは全然やっていませんでした。インターネットって、情報が正しいかどうかを受け手が判断しないといけないという前提がある世界だから、その中で匿名じゃない存在としてリテラシーを自分側に引き受けて情報を発信することって、もはやインターネットじゃないという感覚がすごくあったんです。
でも、震災が起こり、突然多くの方々の命が奪われ、気持ちが変わりました。2016年に『KOJIKISYSTEM』っていうグループ展を企画して、4人の人に声を掛けたんですけど、彼らはインターネット上に住所をつくって生きる場所をつくっているように見えたんですよね。実際、私もSNSを始めたり、自分の名前でインターネット上でモノを発信するようになってから、自分の考えがすごく伝わりやすくなったり、他人にどう伝えればいいのかっていうプロセスがわかるようになったりと、他人とコミュニケーションがとりやすくなりました」

美術やアートをやるための道は一つじゃない

―高校卒業後に東京の美大に進学されていますが、先ほどの「表現したものを人に見せるのはおこがましい」という思いが変わったきっかけは何でしょうか?

「高2か高3くらいの時に、他人に絵を見せるとか見せないとか以前に、自分の中に抱えているものが爆発して、抱えていたものが外に出てきちゃったんです。無心でずっとノートにワーッと緻密な絵を描いていて。そんな中、大学の進学について考える時に、できれば自分は一生関係あることを大学でやりたいと思ったんですね。無駄にはならないとは思うんですけど、学んだことの先にある人生との関係性が希薄で、ぼんやりとした目的意識のない場で4年を過ごすというのはあまり想像ができなかった。目的と具体的に地続きになっている場にいたいなと思ったので、東京の調理学校に行こうと思っていたんです。そうしたら、母親とかに『美大に行かなくていいの?』と言われて。それまであまり自分の絵を人に見せているつもりがなかったので、そういう人って認識されているのはちょっと意外でした。まあ、美大も受けてみて、落ちたら調理学校に行こうっていうくらいに考えていましたね。中学生くらいの頃から、東京に行きたいと思っていたんです。自分が生きる手段を見つけるためには、多様性のある空間の方がいいんじゃないかって思っていて」

―そこから美術予備校に通われたんですか?

「はい。春期講習みたいなものを受けてデッサンや平面構成を学んだんですが、そのころ自分はちゃんと技法を習得したことがなくて、自分の好きな描き方で描いていたんです。そしたら、それを見た人が自分の知っている正統派なプロセスじゃないからといってすごく嫌な顔をしたんですね。その時、『プロセスって自由なはずなのに』と、違和感をすごく感じました。デッサンをやっていた時も、まっすぐな線が引けないことに対してすごく怒られて。でも、自分の世界の中にまっすぐな線ってないんですよね。こんなに排除圧というか淘汰圧が強い付け焼刃の教育を受けても、本懐に叶わないなと思いました。ブロイダーの育成みたいな感じがして。1年間でやろうとしたらしょうがないんですけど、それには染まれないと思って、文章を書くのが得意だったので小論文などを書いて入る学部に入学しました。
そんな経験もあって、美術をやりたい人に対して思うのは、美術高校に行く選択肢を考えてほしいですね。美術予備校とは違って、3年間かけて自分の生き方や生活に根付いた形で美術を学べるので、全然違うと思うんです」

―普通に学生生活を送っていると美術高校の存在自体、なかなか知る機会がないですよね。

「美大に進学するという選択肢自体、普通に中学や高校に通っているカリキュラムの中には出てこない情報ですよね。かなり主体的に調べないと出てこない。でも、今はスマホもあるので、そういう情報にもアクセスしやすくなっているとは思います。美術をやりたいって人は、早め早めにまわりの人に相談するのもいいし、もし絵を描く以外のアートをやりたいってことだったら、美大以外の選択肢もすごくいっぱいあるよって伝えたい。色々視野を広げて考えてもらえると嬉しいです」

―美大に進学後、中退されたのは、入ってみて思っていたのと違ったということですか?

「そうですね。やっぱりビジネスライクな乾いた場所だなと思って。しょうがないんですけど、そこに自分が求めていたものがあるわけがない。というか、求めているものがある場所なんてあるわけないじゃないですか。自分で創るしかないんですよね。若かったんで、それが十分に理解しきれていなかった部分もありましたね」

―その後、イラストレーターや漫画家、モデルなど多方面で活動されていますが、その原動力は何なのでしょう?

「自分の場合、何か理由があってそうしているんじゃなくて、そうせざるを得なくなっているだけなんですよね。毎日同じことを繰り返すことができないので、自分の環境とか、自分自身とか、自分の関わり方とか全部をアップデートさせていかないと興味が持てなくなっちゃうんです」

―だから、カリスマサイドの公演も一回限りで同じものは二度とやらないという…。

「そうですね。本当はそういう活動をしたかったら、多少はやらなきゃいけないとは思うんですけど」

―表現活動をするうえで、一番大事にしていることやこだわりを教えてください。

「こだわりなんかはない方がいいと思っていて。つくり手のエゴって余計だと思うんですよ。だから、なるべく無念無想、我欲を消して無我の境地に至れたら最高だなって思っていますね。でも、自分を顧みるに我欲にまみれていて、我欲の炎みたいなものはフツフツと消えることがないなと。そこから解き放たれていきたいなとずっと思っています」

一つ一つの質問に真摯に答えてくれた水野さん。自分で自分の居場所を創る――。その思いが多岐にわたる活動につながっているのだと感じました。

【カリスマサイド次回公演】
カリスマサイド
インスタレーション公演
「毒の沼地でカンフー」
2017年10月13日(金)
19:00開演
場所:味道本色 代々木店
中華料理98種類食べ放題付き
チケット代金5,000円

カリスマサイドの最新情報は
コチラ

水野しず
OFFICIAL WEBSITE

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弱冠14歳のトラックメイカーSASUKE、SNSでじわじわと人気拡大中 /news/makeys/makeys2138?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2138 /news/makeys/makeys2138#respond Thu, 28 Sep 2017 13:36:01 +0000 /news/?p=190 これからの時代、アーティストの活動の場は日本ではなく、世界がスタンダードになるかもしれない。そう感じさせる若い才能が登場…

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これからの時代、アーティストの活動の場は日本ではなく、世界がスタンダードになるかもしれない。そう感じさせる若い才能が登場しました。弱冠14歳のフィンガードラマー・トラックメイカーのSASUKEくんです。

彼の名前が広く知られるようになったのは、あるtwitterへの投稿がきっかけでした。原宿の路上でドラムパッドを使った演奏をしていたSASUKEくんの姿を映し出した動画は、瞬く間に感度の高い人たちを中心に話題に。5000を超えるリツイート、15000を超えるいいねを獲得しました。

 

そんな人気拡大中のSASUKEくんのことを、今知らなきゃ時代の波に取り残されてしまうかも。ということで、東京にやってきた本人に話を伺いました。

 

今の僕がいるのは、サンタとYouTubeのおかげ

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—twitterに投稿された動画が話題になっていますが、よく路上ライブをするんですか?

「実は路上で演奏をするようになったのは、ここ数ヶ月の話なんです。あの動画は、2ヶ月くらい前に東京に来るタイミングがあったので試しに演奏してみたら、それを撮っていた人がいて。急にtwitterやInstagramのフォロワー数が増えたので驚きました」

—どのようなきっかけでフィンガードラムをやるようになったんですか?

「うちの家族はもともと音楽好きで、生まれたときから音楽のある環境だったんです。小さい頃からお父さんがいろんな音楽を僕に聴かせてくれて、いちばん興味を持ったのがいわゆるHip-Hopとかのジャンルでした。

その後、YouTubeでいろんな曲を探るようになったときにジェレミー・エリスというフィンガードラマーがプレイする動画を見る機会があって、自分もやってみたいなって。その年のクリスマスにサンタさんにお願いして、NATIVE INSTRUMENTSの(ネイティブ・インストゥルメンツ) MASCHINEをもらいました」

—サンタさんにもらったんですね。

「はい。僕は今でもサンタさんがいるって信じてるんですけど、音楽をやるようになってからはほとんど音楽の機材しかもらってないです。最初はDJのコントローラーをもらって、ドラムパッドは今までに3台もらってます」

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—サンタさんって機材の知識もあるんですね。ドラムパッドの使い方は誰かに教えてもらったんですか?

「完全に独学です。今ってYouTubeで検索したら、使い方をレクチャーしている動画があるから見よう見まねで覚えて、あとは自己流です。だから、もしかしたら正しい使い方をしていないのかもしれないんですけれど、今のところ問題は生じてないのでいいかなって」

—誰かに教えてもらいたいと思うことはありませんか?

「ないですね。自分で調べながらやる方が気楽でいいかなって思います。だから、サンタさんとYouTubeには感謝しています」

—確かに(笑)。では、フィンガードラムをプレイするときに意識していることはありますか?

「やっぱり観てくれる人を楽しませたいので、どうやったら盛り上がるんだろうって。そのためにはまず自分がテンションをあげないとダメだから、雰囲気作りとかは意識しますね」

—テンションがのってきたらアドリブを入れることもあるんですか?

「曲の大体の構成は決まってるので、本当にちょっと入れるくらいですね。あとは間違えたときにごまかすときに入れたりします(笑)」

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SASUKEという一人のアーティストとして活躍できるようになりたい

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—SASUKEくんが曲を作るようになったのはいつ頃からなんですか?

「最初はお父さんのパソコンにGarageBand(ガレージバンド)というトラックを組み合わせて作曲できるアプリがあって、6歳の頃からそれを使って遊び感覚で作ってましたね。最初は用意されているループ音源を使って1曲できたとか言ってたんですけど、そのうちゼロから作らないと自分の曲じゃないと思うようになって。小学校4年生のときにNATIVE INSTRUMENTS (ネイティブ・インストゥルメンツ)の MASCHINを使って作曲しました。

今はNative Instruments(ネイティブ・インストゥルメンツ)のMASSIVEというシンセサイザーのソフトとMIDIキーボードを使って制作しています。最初は全然わからなくて使ってなかったんですけれど、ようやく使い方がわかるようになってきたところです」

—それもYouTubeを使って色々調べながらやるんですか?

「そうですね。とりあえず作りたい音があったらYouTubeでまず検索してみて、近いものがあったらそこから自分の理想とする雰囲気に近づけていく感じです」


—影響を受けているアーティストはいますか?

「先ほどのジェレミー・エリスはもちろんですが、ブルーノ・マーズやファレル・ウィリアムズ、マイケル・ジャクソン、ジェームズ・ブラウンとかにはけっこう影響を受けてますね。みんな曲を作るだけじゃなく、歌ったり踊ったりしているのがすごいなって。僕もこうなりたいなと憧れます」

—そういう音楽的な知識を広げていくのもYouTubeを使うことが多いんですか?

「そうですね。初めのうちは“DJ”で検索をかけて、いいなと思う曲があったら関連動画を見て探ってました。だから、アーティストや曲名がわからないことがけっこう多かったんです。今は昔よりもわかるようになりましたけど。でも、アーティストというよりは曲ごとに気にいるってことの方が多いかもしれないです」

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機材に貼られた名刺がわりのステッカーもSASUKEくんが作ったもの

—中学生くらいだとそのあたりの音楽を聴いている人ってなかなかいなそうですが、学校で音楽の話ができる人っていますか?

「いないですね。だから、普段はけっこう静かにしてます。制服着て、メガネかけてって(笑)。友だちとの会話もYouTuberの話を少しするくらい。テレビの話題とかになると本当にダメです。ほとんどの時間を音楽制作に費やしているので」

—学校に行っている時間と寝る時間以外は音楽という生活ですか?

「あとは宿題もします(笑)。でも、それ以外は曲を作ったり、サンプリングできそうな曲を探したりっていう時間が多いです」

—制作した楽曲はネットで発表したりしているんですよね。

「はい、主にSound Cloudに。最近“Happy End”という曲を公開したのでぜひ聴いてみてほしいです」

—これはどういった曲なんですか?

「僕の住んでいる愛媛は本当に何もないので、そういう現状への不満や東京への憧れなんかをラップにした曲です。もともと曲自体はけっこう前にあったんですけど、あらためて聴いてみて、悪くないなと思ったので公開しようと。ただ、声変わりする前に録ったものだったので、ラップの部分だけ歌い直しています」

—東京への憧れが強いんですね。

「そうですね。将来的には東京に出てきたい気持ちがあります。そのために今はもっと自分のことをアピールしていかないとダメだなと思うんです。あとは自分のできることの幅も広げていきたい。曲も作るし、ラップも歌うし、ダンスもするっていう感じで。僕を“SASUKE”という一人のアーティストとして見てもらえるようになりたいんです」

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インタビューの最後に演奏を披露してくれたSASKUKEくん。才能のある人が注目されやすくなった今、年齢や国籍などは関係ない。そう思わせる最高のパフォーマンスでした。

まだ何色にもなれる10代だからこそ、さまざまな経験を糧にして大きくステップアップしてほしいです。

 

 

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ロボコン優勝から、石油王にロボットを売るまで ロボット型スーツ開発者 阿嘉倫大さんインタビュー /news/makeys/makeys2066?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2066 /news/makeys/makeys2066#respond Tue, 19 Sep 2017 13:36:29 +0000 /news/?p=192 Figureheads:© 2015 – 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Ri…

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Figureheads:© 2015 – 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

高尾山のほど近く、東京都八王子市の高尾駅から10分ほどバスに揺られ、たどり着いた先に、その「秘密基地」はありました。取材場所に指定されたのは、自然に囲まれた住宅地の一角に立つ、倉庫風の建物。表札代わりに表示された小さなロゴマークを頼りに、チャイムを押すと……。

引き戸が開いた瞬間、目に飛び込んできたのは3体のロボット型スーツ!

「真ん中のものが最新型の『第五世代スケルトニクス』(写真上の青と白のボディ)です。高さは3メートル弱あります」

そう説明してくれたのは、外骨格型のロボット『スケルトニクス』を制作する、阿嘉倫大(あか ともひろ)さん。4年前に仲間とスケルトニクス株式会社を立ち上げ、代表取締役CEOを務めています。この建物は、オフィス兼工房だったのです。

こちらは第五世代の別モデル。未来感にあふれています。
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第四世代「スケルトニクス・プラクティス」(スケルトニクス株式会社HPより)
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―ロボットアニメの世界がそのまま出現したような、メカニックなスーツたち。
『スケルトニクス』とは、どのようなものなんですか?

「操縦者の腕や足の動きに同調して動き、自分が巨大ロボットになったような拡張感を得られるものなんです。仕組みに関していうと、指の部分以外はすべて人力で、モーターなどの動力を使っていません。だからこれを装着したからといって、何か重いものを持てたりとか、速く走れたりっていうものではありません。動作拡大型スーツとか搭乗型外骨格という名前で呼んでいます」

なんだかかっこいい言葉が並びますが、実際に動く姿も、やはりかっこいいのです。その様子を下の動画でどうぞ。スケルトニクスの迫力に、出くわした女の子も思わず……

MechanicalSuit Skeletonics from Skeletonics on Vimeo.

屈辱のガッツポーズを経て、つかんだ優勝

阿嘉さんは中学卒業後、5年制の沖縄工業高等専門学校に進学します。そして、高専時代に出場したある大会での経験が、スケルトニクスの開発につながっていきました。

「『アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト(高専ロボコン)』っていうのがあるんですね。NHKらが毎年開くロボット大会です。それに出場するためのロボットを作るロボット製作委員会に入って、4年生までずっとロボコンにばかり取り組んでました。沖縄高専がロボコンの活動をしているのは知っていたので、あまり考えず、すっごいナチュラルな感じで入りましたね(笑)」

―沖縄高専はロボコンの有名校だったんですか?

「いいえ。僕が入学したとき、沖縄高専は創立2年目でした。歴史がある学校と比べると、ハンデを感じましたね。毎年大会のルールが変わっても、引き続き使える技術っていうのはあって、例えば回路やモーターを回す技術は、次の年にも使える可能性が極めて大きい。そういうのをゼロから作ろうとすると、すごい負担になっちゃうんです」

―ほかの参加校からも、あまりライバル視されていなかった?

「歴史がある学校は、僕らのことを絶対下に見ていましたね。トーナメントの対戦相手を決めるくじ引きが、確か最初にあるんです。相手校は、沖縄高専との対戦が決まった瞬間にガッツポーズしていたと、抽選会に参加した仲間から聞きました」

案の定と言っていいのか、阿嘉さんが初めて参加した2005年は地区大会の初戦で敗退。スタートゾーンから出られず、起動すらできなかったと苦笑いします。しかし、快進撃はここから。2回目の大会で手ごたえをつかむと、なんと4回目の出場で全国優勝を果たすのです。

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「優勝至上主義」のもと、マネジメント

「プロジェクトを始めるときって、初めに目標というか、どういう風にみんな頑張りましょうっていうのをきっと設定するんですよ。多分運動系の部活も同じで、全国大会優勝するぞ、なのか、運動が好きだからみんなで集まって遊ぼうよ、なのか。ロボコンもそう。優勝のほかに、大賞っていうのもあるんです。審査員が決めるもので、最も栄誉がある賞と言われています。でも僕らは『優勝至上主義』の方針で行くことにしました。優勝こそが最も価値があるっていう意志統制をしたんです」

―統制をすることで、なにが変わりますか?

「そうなると技術力の勝負じゃなく、プロジェクトマネジメントの勝負になってきます。決められたリソースと期間のなかで、最も高い成果を出すために動く。全国優勝した4年生のころ、本当に徹底的にやっていました。ここのパーツは不備があるけど、何試合かはもつね。じゃあ、改良することもできるけど、それをやっていたら時間がないから、予備パーツを大量に作って交換していこうっていう戦略をとりました。そんな取捨選択をひたすらして、ヒドイ感じでしたね(笑)。

価値観がみんなで統一されてたら、改良なんてしていられないんですよ。それよりも練習に時間をかけた方が成績が上がりそうなら、そうするでしょって自然になっていくんです」

―阿嘉さんはチームの中で具体的に、なにを担当したんですか?

「チームには、学校側と交渉する部長、プロジェクトマネジメントをするリーダーがいて、その下に開発者がいます。開発の領域としては、機構や回路、プログラミング。大会のテーマは毎年変わるんですが、その年のお題は『歩行』で、僕は二足歩行の機構の担当をしていました」

このとき二足歩行に採用した、リンク機構と呼ばれる棒と関節で動く仕組みが、スケルトニクスの基礎になりました。

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“毎日がつまらない” 手紙から誕生したスケルトニクス

地区大会初戦敗退から、全国優勝へ。まさに絵に描いたようなサクセスストーリーですが、
毎日ロボコンのことだけを考えていた生活から抜け出したとき、阿嘉さんの心に虚無感が生まれます。

「5年生になると研究室への配属があるので、ロボコンは卒業。1年間はだらだらしてました。進路を決めなきゃいけないんですけど、僕は決めきれずにいて。研究生ってかたちでもう1年籍を置きつつ、面白そうかなと東京の大学の編入試験を受けました。夏には合格通知をもらって、入学までに時間あるなぁと。そこで、高専の院みたいなところに進学していたロボコン時代の部長とリーダーに手紙を書きました」

“毎日がつまらない。一緒になんかやりたいけど、何をやりたいかは分からない”と。

「3人でスケルトニクスを作ることになるんですが、最初はモノづくりに絞っていませんでした。例えば一山当てられるビジネスチックなことができないかなぁって。

でも大失敗だったから、あんまり思い出したくないんですよ(笑)。

宝探しゲームみたいなものを、リアルワールドでできないかなぁって。なにかムーブメントを起こすことができたら面白いんじゃないかと。ビラを作って配ったんですが反応が悪くて。こんなんじゃ全然だめだ!といろいろ悟って、3人で肩を落として帰りました」

やっぱりモノづくりがしたいと、スケルトニクスの開発に取り組みはじめます。

スケルトニクス・初号機skeletonics_no01_01

「どの段階で思いついたかは忘れたんですけど、僕が提案しました。ロボコンで取り組んだリンク機構を人体に使ったら、巨大ロボットを作れるはず。なにより楽しそうだし、やってみようよと」

ロボコン時代と同じく、ゴールを設定して動きます。最終目標は完成作品を動画で投稿すること。阿嘉さんが卒業するまでの半年で完成させることも条件でした。

「ニコニコ動画に上げたら、すごい反響でした。そこで実際終わったはずだったんですよ。でももっと作りたくなったんです」

その後、再結成を果たして起業することに。

ハッシュタグ「#石油王に巨大ロボットを売った」

「スケルトニクスを売り出す市場には、エンターテインメントを選びました。今はイベントへのレンタルや法人向けの販売、映像作品への協力をしています」

img_2797 オーストリア・リンツでのイベントにも参加 第二世代「スケルトニクス・リメイク」

―「#石油王に巨大ロボットを売った」のハッシュタグでツイートしたことがありましたね。

「ドバイ首長国連邦から政府サミットの展示用にスケルトニクスが欲しいと依頼されて、2015年に販売しました。ドバイって、実は石油は出ないらしいんですけど(笑)。最初メールが届いて、そのあと実際に関係者が来ました。すごいピカピカの黒い車がやってきて、外国人が3人くらい降りてきて、うんうん、これを1体くれ。白色のモデルにしてくれと。向こうでは白が縁起のいい色らしいですね。確かそんな感じです。なんだかギャグみたいでしたね。

僕らが販売ルートを探っている駆け出しのころの話ですが、何か面白いものを作って石油王に売りつけて、一山当てようっていうジョークのような考え方が、ごく一部のものづくりやロボットのベンチャー企業なんかの間でまことしやかにささやかれていたんです。その名も『石油王一本釣りビジネスモデル』。それを本当にやったぞ、みたいな」

ドバイの首相オフィスに飾られた第五世代
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どうしようもないくらい好きなこと見つけて

「モノづくりに関われる大学に行きたいとか、将来そういう仕事に就きたいんですって相談されることがあるんですよ。じゃあ今なにつくってるの?って聞くと、特になにもって答える人が多い。モノづくりしたいんだったら、なんでもいいからするべきなんです。

やったことないんだったら、そもそもノウハウの話以前なんで、やりたいと思ったらやらなきゃダメ。ある程度、作ってうまくいかなくてというのを繰り返したら、ノウハウとの付き合い方も分かるようになってきます」

―阿嘉さんのモノづくりへの動機はどこにあるんでしょう。

「どうしようもないほど好きなことが、僕にとってはモノづくりだったんです。スケルトニクスは鮮やかな側面ばかりが露出しやすいですけど、すごい大変なことも多かった。口座残高がぐんぐん減って、ああ、なんとか今回は生き延びたな、みたいなことも。でも好きなことなら、細かいことはどうでもいいと思うようになるんですよ」

―今の中高生に、アドバイスはありますか?

「自分が本当に好きなことを見つけてほしい。モノづくりでなくても。色んな機会があるんです。インターンシップでいろんな企業を見てみるとか。本当に自分が人生を賭けられるものを見つけてほしいなと思います。そのためにはいろいろ挑戦しないといけないと思う」

―阿嘉さんも、まさに人生を賭けていますよね。

「賭けてますよ、そりゃ。夢だけでまわっている会社なんで!」

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阿嘉さんの使う工具はホームセンターで手に入るものばかり。特殊なものは使わず、専門的になりすぎないほうが効率的だとか。機構やパーツにおいても同じことがいえるそう。

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【本日〆切!】アプリ甲子園2017 応募〆切は 8/31 23:59! /news/makeys/makeys2129?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=makeys2129 /news/makeys/makeys2129#respond Thu, 31 Aug 2017 13:37:56 +0000 /news/?p=196 中高生のためのアプリ開発コンテスト「アプリ甲子園」 2017年度のエントリー〆切は本日まで! 昨年もたくさんのドラマが生…

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中高生のためのアプリ開発コンテスト「アプリ甲子園」
2017年度のエントリー〆切は本日まで!

昨年もたくさんのドラマが生まれた 中高生のアプリ開発コンテスト「アプリ甲子園」
2017年度の応募が行われています。

アプリ甲子園で受賞したことをきっかけに、
その後作品がテレビに取り上げられたり、企業とコラボ作品を作ったり…など
世界へ発信していく参加者が増えているそう。

自分の作品をみんなに見てもらえるのはもちろん
なによりコンテストへ応募するために「作品を作りあげる」ことは
自分の財産になること、間違い無しです。

一次審査は、完成したアプリのキャプチャ動画と、スクリーンショット4枚でOK!
夏につくった作品は、忘れずに応募しよう!

【応募方法】

アプリを完成し、キャプチャー動画を提出してください。
エントリー方法動画はこちら

【選考対象】

iPhone,iPad,iPod TouchのiOS用アプリ Android OS用アプリ Windowsphoneアプリ

【応募資格】

・中学校、高等学校、高等専門学校(3年生まで)にご在籍の方 ※小学生も応募可能です
・もしくは、生年月日が1999年4月2日以降の方
・グループでのご応募も可能です

【賞品】

・優勝、総務大臣賞 …iMacまたはMacbook Pro
・準優勝 最新型タブレット端末、またはAppleWatchSport(38mm)
・決勝進出者全員 Amazonギフトカード 5,000円分
ほか特別企業賞も盛り沢山!

【応募〆切】

2017年8月31日(木)23:59

詳細は大会概要ページをチェック!
https://www.applikoshien.jp/outline/

★★株式会社モリサワ よりフォントのプレゼント!★★

エントリーを希望する全ての方に「MORISAWA App Tools ONE (特別版)」が
株式会社モリサワ より提供されます!
タイトルに「アプリ甲子園2017でモリサワフォントを使いたい」と記入の上、
宛先:fontsolution@morisawa.co.jp までにメールを送ってください

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